『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』
古い映画の掘り起こしをしている。
いわゆる名作の紹介。
公開の時にまだ幼かったり、生まれていなかった若い世代に、わざわざTSUTAYAにDVDを借りにいってでも見て欲しい、私なりの「おすすめ映画」のリストを作りたいと思っている。
その時に、確実におすすめ度の上位に入ってくるのが、この作品だ。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』
1997年のアメリカ映画。出演は、当時まだ無名だったマット=デイモンと名優ロビン・ウィリアムズ。
脚本は、ハーバード大時代にマット・デイモンが書いた作品を、2年の歳月をかけて、幼馴染で親友のベン・アフレックとともに練りに練って作り上げたもの。
この映画を好きな人は多い。
20年近く前の作品なので、たくさんの人がブログに書いていて、2015年の今、出遅れている私が何か書こうとしても、すでに書かれているどなたかの文章に似通ってしまうかもしれず、なんだか書きにくい。
(2014年には、小保方晴子のコピペ問題があったし、2015年の夏は、東京オリンピックの公式エンブレムをめぐって、佐野研二郎の盗作疑惑が話題になっている今日この頃なのです。)
それでも、めげずに、自分なりの言葉で、この作品を紹介したいと思う。
冒頭。マサチューセッツ工科大学で掃除夫をしている青年ウィル=ハンティングが、学生たちでも解けない数学の難問を解いてしまうところから始まる。
数学に天才的な才能を持つウィル。
しかし彼は、教授や学生たちに対して、人を小ばかにしたような態度をとる。
さらに、道で幼稚園の頃に自分をいじめた相手に遭遇すると、かつての仕返しとばかりに、容赦なく相手を殴りつける。その激しさは、誰かが止めないと、相手を殴り殺してしまうのではないかというほどだった。
数学の天才的な才能や、歴史書を丸暗記しているのではないかと思えるほどの豊富な知識とは裏腹に、抑制のきかない突発的な行動をとってしまったウィル。
人の好意を受け入れないし、逆に人を傷つけるようなひどい言動をしてしまうウィル。
見ている方は不可解に感じる。
何故?
やがて、ウィルは、カウンセラーのショーン教授と出会う。
ここからの二人の心の交流が、この作品のメインテーマだ。
当初、ウィルは、ショーン教授に対して、彼の亡くなった妻を侮辱するような言動をする。
愛情を受けて育っていないウィルは、人の好意が怖かったのだ。
愛されても、いつかそれが失われた時のダメージが怖くて、自分からは愛さない。
傷つくくらいなら、最初から愛さない。
幼い時から、ウィルが培ってきた防衛本能なのだろう。
だから、スカイラーに対して、「愛してない。」という言葉を言ってしまう。
ある日、いつものようにカウンセリングを受けるためにショーン教授のもとに向かったウィルは、そこで、数学教授のランボーとショーンが口論をしている場面に出くわす。
ウィルの数学の才能を何とか生かしたいランボーと、そんなことよりウィルの幸せを第一に考えるべきだというショーン。
その口論を聞いてしまったウィルは、自分のことをここまで考えてくれている人がいる、ということが分かってくる。
あれほど理屈や知識でショーンをからかい、攻撃したウィルが、素直になっていく。
そして、孤児であったウィルが、養父からひどい虐待を受けて育っていたということが分かる。
そして....。
“It’s not your fault!” (君のせいではない。 君は悪くない。)
ショーン教授から言われたこの言葉で、ウィルの心が完全に溶ける。
その瞬間のマット=デイモンの演技がたまらない。
この作品は、あらゆる場面で、珠玉のセリフがちりばめられている。
当時、20代の若者であったマット=デイモンが、どうしてこのような深い脚本が書けたのかと感嘆する。
繰り返しの観賞に耐える内容で、見るごとに細部の表現の巧みさに気づかされたりする。
おそらく、私自身の今後の人生の中で、何度か繰り返し見ることになるだろう作品だ。
追記:ウィルとチャッキーの友情について。ハーバード大の女学生スカイラーとの恋愛について。実際のマット=デイモンとベン=アフレックのこと。2014年8月に自死してしまった名優ロビン=ウィリアムズのこと。
書いておきたいことはいっぱいあるのですが、まとまらなくなるので、やめました。
この作品に関することを調べれば調べるほど、いろいろなことが膨らんできます。
さらに、この作品についてのブログを読んでみると、考えさせられることが多いです。
自殺を考えるほどつらかった時に、It’s not your fault .という言葉を思い出して救われたというコメントもありました。
児童虐待がその子の発達過程に与える影響についての観点からこの作品を取り上げている一貫田逸子さんのブログ
ikkanda-itsuko.com も、とても興味深いものでした。
カウンセラーと患者の間に生まれる「信頼」についても、考えておきたい、と思いました。
以上。
締まりのない終わり方ですが、ひとまずこれで終了にします。
いわゆる名作の紹介。
公開の時にまだ幼かったり、生まれていなかった若い世代に、わざわざTSUTAYAにDVDを借りにいってでも見て欲しい、私なりの「おすすめ映画」のリストを作りたいと思っている。
その時に、確実におすすめ度の上位に入ってくるのが、この作品だ。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』
1997年のアメリカ映画。出演は、当時まだ無名だったマット=デイモンと名優ロビン・ウィリアムズ。
脚本は、ハーバード大時代にマット・デイモンが書いた作品を、2年の歳月をかけて、幼馴染で親友のベン・アフレックとともに練りに練って作り上げたもの。
この映画を好きな人は多い。
20年近く前の作品なので、たくさんの人がブログに書いていて、2015年の今、出遅れている私が何か書こうとしても、すでに書かれているどなたかの文章に似通ってしまうかもしれず、なんだか書きにくい。
(2014年には、小保方晴子のコピペ問題があったし、2015年の夏は、東京オリンピックの公式エンブレムをめぐって、佐野研二郎の盗作疑惑が話題になっている今日この頃なのです。)
それでも、めげずに、自分なりの言葉で、この作品を紹介したいと思う。
冒頭。マサチューセッツ工科大学で掃除夫をしている青年ウィル=ハンティングが、学生たちでも解けない数学の難問を解いてしまうところから始まる。
数学に天才的な才能を持つウィル。
しかし彼は、教授や学生たちに対して、人を小ばかにしたような態度をとる。
さらに、道で幼稚園の頃に自分をいじめた相手に遭遇すると、かつての仕返しとばかりに、容赦なく相手を殴りつける。その激しさは、誰かが止めないと、相手を殴り殺してしまうのではないかというほどだった。
数学の天才的な才能や、歴史書を丸暗記しているのではないかと思えるほどの豊富な知識とは裏腹に、抑制のきかない突発的な行動をとってしまったウィル。
人の好意を受け入れないし、逆に人を傷つけるようなひどい言動をしてしまうウィル。
見ている方は不可解に感じる。
何故?
やがて、ウィルは、カウンセラーのショーン教授と出会う。
ここからの二人の心の交流が、この作品のメインテーマだ。
当初、ウィルは、ショーン教授に対して、彼の亡くなった妻を侮辱するような言動をする。
愛情を受けて育っていないウィルは、人の好意が怖かったのだ。
愛されても、いつかそれが失われた時のダメージが怖くて、自分からは愛さない。
傷つくくらいなら、最初から愛さない。
幼い時から、ウィルが培ってきた防衛本能なのだろう。
だから、スカイラーに対して、「愛してない。」という言葉を言ってしまう。
ある日、いつものようにカウンセリングを受けるためにショーン教授のもとに向かったウィルは、そこで、数学教授のランボーとショーンが口論をしている場面に出くわす。
ウィルの数学の才能を何とか生かしたいランボーと、そんなことよりウィルの幸せを第一に考えるべきだというショーン。
その口論を聞いてしまったウィルは、自分のことをここまで考えてくれている人がいる、ということが分かってくる。
あれほど理屈や知識でショーンをからかい、攻撃したウィルが、素直になっていく。
そして、孤児であったウィルが、養父からひどい虐待を受けて育っていたということが分かる。
そして....。
“It’s not your fault!” (君のせいではない。 君は悪くない。)
ショーン教授から言われたこの言葉で、ウィルの心が完全に溶ける。
その瞬間のマット=デイモンの演技がたまらない。
この作品は、あらゆる場面で、珠玉のセリフがちりばめられている。
当時、20代の若者であったマット=デイモンが、どうしてこのような深い脚本が書けたのかと感嘆する。
繰り返しの観賞に耐える内容で、見るごとに細部の表現の巧みさに気づかされたりする。
おそらく、私自身の今後の人生の中で、何度か繰り返し見ることになるだろう作品だ。
追記:ウィルとチャッキーの友情について。ハーバード大の女学生スカイラーとの恋愛について。実際のマット=デイモンとベン=アフレックのこと。2014年8月に自死してしまった名優ロビン=ウィリアムズのこと。
書いておきたいことはいっぱいあるのですが、まとまらなくなるので、やめました。
この作品に関することを調べれば調べるほど、いろいろなことが膨らんできます。
さらに、この作品についてのブログを読んでみると、考えさせられることが多いです。
自殺を考えるほどつらかった時に、It’s not your fault .という言葉を思い出して救われたというコメントもありました。
児童虐待がその子の発達過程に与える影響についての観点からこの作品を取り上げている一貫田逸子さんのブログ
ikkanda-itsuko.com も、とても興味深いものでした。
カウンセラーと患者の間に生まれる「信頼」についても、考えておきたい、と思いました。
以上。
締まりのない終わり方ですが、ひとまずこれで終了にします。
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