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萩谷功枝

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世界史教師をしています。

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『スラムドッグ$ミリオネア』

『スラムドッグ$ミリオネア』

2008年のイギリス映画。

見終わって、スカッとして、幸せな気分になれる映画です。

インドのムンバイのスラムで育ったジャマールは、テレビのクイズ番組で次々に正解し、賞金を獲得していく。あと1問正解すれば、2000万ルピー獲得というところで、番組の放送時間の終了が来て、残り1問は翌日の放送に持ち越される。ここで、番組制作側はジャマールが何か不正を働いているのではないかと疑い、拷問さながらのやり方で問い詰める。きちんとした教育を受けていないジャマールが何故、正解できたのか?

字幕でクイズ番組と同じ形式の設問が流れる。
選択肢:
A.He chested.(インチキした)  
B.He’s lucky.(ツイていた)
C.He’s genius.(天才だった)  
D.It is written.(運命だった)

映画のラストできちんと正解を出すあたりがしゃれたつくりだと思った。

映画のストーリーは、ジャマールが一つ一つの質問の答えを何故知っていたのかということを説明する形で、現在と過去を行ったり来たりしながら進展する。

子供時代のジャマールがかわいい。
ムンバイの貧困地区で親をなくした兄弟が生きぬいていく姿がたくましい。
簡易トイレで使用料金を取るとか、人のものをくすねて売りつけるとか。
列車の車両の上に乗かってただ乗りなんて当たり前。(危険ですけど。)
タージ=マハルに偽ガイドとしてもぐりこんだ時のインチキな説明には思わず笑ってしまった。

ムンバイは1995年までボンベイという呼称だった。
植民地時代の英語読みの名前をもとの名前に戻そうということでムンバイになった。
映画の中でも、兄のサリームの、「ボンベイはムンバイになった。」というセリフがある。
建設中のビルでジャマールとサリームが再会する場面だ。
2006年のムンバイは、ジャマール達が子供時代を過ごした10年前とまるで変っていた。
そこから見える景色は、次々に立ち並ぶ高層ビル群。
トタン屋根の掘っ立て小屋のような家々が密集していた貧困地帯だったとは信じられないような街並みになっていた。

インドの発展は目覚ましい。
そんな激動のなかで人々はたくましく生き抜いていく。
成り上がっていく者。そこを仕切っている権力者にぶら下がって生きる者。
お茶くみでもなんでも仕事を探して、とにかく給料を得て生活していかなければならない。
インド人のエネルギーを感じることができた。

とんとん拍子でうまくいくところやエンディングのダンスシーンはまさにインド映画。
(製作はイギリスだけれど。)
初恋を貫くあたりも、見ていて爽やかだった。

クイズ・ミリオネアは、全く同じ形式で、日本でも2000年~2007年まで、みのもんたの司会で放送されていたので、ルールを知っていたのでわかりやすかった。
みのもんたの「ファイナルアンサー?」という勿体をつけた聞き方を思い出した。

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